B-EN-Gが開発・提供する製造業向け「mcframe」は、2026年で30周年を迎えました。現在、国内外を合わせたユーザ企業は1,000社を超えています。
製品がここまで成長を続けてきた背景の一つに、ユーザの声を製品に反映し続けてきたことがあります。その重要な接点となってきたのが、ユーザ企業の有志によって運営される「mcframeユーザ会(MCUG:mcframe Users Group、以下「ユーザ会」)」です。
mcframeユーザ有志が発案、ともに成長を目指す
ユーザ会は、2005年にmcframeユーザからの呼びかけにより発足しました。製造業の課題解決に向けた議論、ソリューションの有効活用に関する情報交換、そして会員相互の親睦を目的として、現在も活動を続けています。発足当初は国内50社未満だった会員数は、現在では3カ国・256社(2026年5月時点)にまで広がりました。国内では地域ごとの研究会やセミナー、工場見学会など年間26回以上の活動を実施しており、また海外ではタイ・インドネシアにおいて定期的に開催されています。
運営の主体はユーザ企業であり、B-EN-Gは事務局として活動をサポートする立場で参画しています。今回は、ユーザ会の事務局を担うプロダクト事業本部の橋本さんと濵島さんに、ユーザ会の意義と活動内容についてお話を伺いました。
「ユーザ会は同じ船に乗った仲間」
業種の壁を超えてmcframe の活用方法を共有
プロダクト事業本部 橋本さん
「ユーザ会に初めて参加したとき、熱意ある意見交換に圧倒されました」と、橋本さんは振り返ります。ユーザ会は設立当初よりmcframeを船に例え、業種や企業規模が異なる、時には競合関係にある企業が集い、同じ船(mcframe)に乗った仲間として自社の課題解決を図るための取り組みを行っています。
活動の中心となる各研究会では、開催回毎に様々なメインテーマを設定し、参加者がそれぞれ自社の課題や取り組みを持ち寄り、ディスカッションを行う形式をとっています。濵島さんが印象的だったと語るのは、議題の深さです。「mcframeや周辺システムの活用事例に関するテーマももちろんありますが、中には『製造データのオーナーシップをどう設計するか』といった、現場で実際に向き合うからこそ生まれる深いテーマを、全員が真剣に議論しています」製造業に特化した場ならではの、密度の高い意見交換が行われます。
こうした場が成り立つ背景には、ユーザ会の発足当初から根付いている「お互いに与え合う」という文化があります。2025年9月のユーザ総会では、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の案を検討し、相互協力をあらためてコミュニティの根幹として位置づけようとしました。「部長・課長級の方が多く参加されており、自社の経験を惜しみなく共有してくれます。自分事として、他社の課題に向き合う姿勢がユーザ会全体の空気を作っているので、お互いに意見交換をして助け合うという考えが根底にあると感じています」と橋本さんは話します。
裏方に徹しながら、ユーザと共に製品を育てる
そうした場を継続して運営するうえで、B-EN-Gはどのような役割を担っているのでしょうか?
mcframeはパートナー企業を通じた販売が中心です。そのため、B-EN-Gがエンドユーザーのリアルな声を直接聞ける機会は、通常の業務の中では限られています。
プロダクト事業本部 濵島さん
「私たちは事務局として運営を支える裏方ですが、B-EN-Gにとってユーザ会はユーザとの重要な直接接点でもあります。パートナービジネスを展開する中で、ユーザ会はユーザに寄り添った製品を作っていくための繋がりを保てる場だと思っています」と橋本さんは語ります。
濵島さんは、ユーザ会がパートナー企業にとっても、参加する価値があると話します。「パートナー企業も研究会に参加することで、mcframeユーザの生の声を直接聞くことができます。また、導入後もユーザ同士で課題を解決できるコミュニティの存在は、パートナー企業が安心してmcframeを提案できる根拠にもなっています」
ユーザ会の中には「製品要望ワーキンググループ」が設置されており、会員からの改善要望をとりまとめてB-EN-Gにフィードバックする仕組みが整っています。現在のmcframe 7も、過去のバージョンから長年にわたりユーザの声を反映し続けた結果として生まれた製品であり、800件以上の要件がユーザの意見をもとに盛り込まれています。「長年ご参加いただいている方からは、『ユーザ会での議論や要望を積み重ねて、今のmcframeが作られてきた』という話をよく聞きます」と橋本さんは言います。
ユーザ会は「経験知のシェアリングエコノミー」
積み重ねてきたのは、製品の機能や要件だけではありません。ユーザ会には、年々深まる人と人との関係があります。参加企業の中には10年・20年と参加し続けている企業も数多く存在します。導入当初は一担当者として関わり始め、現在は社内でもIT・デジタル部門を統括するリーダーとして活躍しながら、会を支えているメンバーもいます。
そうした長期ユーザが持つ深い経験と、mcframeを導入したての企業の新鮮な課題意識が交わることで、「使い込んでいるからこそ伝えられる」ノウハウが自然と場に流れ出します。参加者は受け取るだけでなく、その後、自社の経験を持ち寄ることで次の誰かの学びにもなる。そういった経験の循環がユーザ会の価値を支えています。
ユーザ会のつながりは、その枠の中だけにとどまりません。会を通じて知り合ったメンバーが直接お互いの工場を見学し合ったり、独自に意見交換を続けたりするケースも生まれています。濵島さんは、参加者から届いた言葉があると話します。「『mcframeを使った仕事が大部分を占めているため、ユーザ会の存在に何度も助けられました』とおっしゃった方がいました。また、懇親会で『ユーザ同士が意見交換できる場は、他にない。本当にありがとうございます』と声をかけていただいたこともあります。ユーザ会のような、ユーザの心の拠り所にもなれる、製造業に特化したコミュニティを作れていることに、私もやりがいを感じています」

ユーザ会は今や、製品の活用支援を超えて、参加者の仕事に深く根付いたコミュニティへと成長しています。橋本さんはユーザ会の今後をこう見据えます。「ユーザと直接繋がれるこの場を、もっと活かしていかなければならないと思っています。ユーザ会があるからこそ見えてくるものを、次の製品やサービスに繋げていくことが私たちのミッションです」
mcframeユーザ会の発足から、20年以上。参加者に共通するのは、「未来のmcframeをもっとよくしたい」という想いです。使い手と作り手が近い距離で向き合い、成長してきたmcframeは次の30年も、ユーザ会とともに進化し続けます。

