風に乗る「一体感」が教えてくれたDEIの本質
ハンザセーリング体験会レポート

2026.01.26

B-EN-Gの人 イベント
#サステナビリティ

「ハンザ」というヨットをご存じですか?オーストラリアのクリス・ミッチェル氏が開発した小型ヨットです。障がい者も健常者も同じ条件で楽しめる「インクルーシブ・セーリング」を実現するために設計されました。
B-EN-Gは、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下、DEI)」をサステナビリティの重要課題の一つとして位置づけています。本記事で紹介するハンザセーリング体験会は、社員一人ひとりが互いを理解し合い、自分らしく能力を発揮できる心理的安全性の高い職場環境づくりを目指す中で、座学では得られない体験を通じてDEI の本質を学ぶ場として企画されました。
当日は、羽田社長をはじめとするB-EN-G社員とその家族13名と、セーリング関係者25名、総勢38名が参加。安全かつスムーズに全プログラムを実行することができました。

ハンザセーリングが体現する「エクイティ(公平性)」

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本体験会の核となったのは、小型ヨット「ハンザ」です。
ハンザは、一般のヨットと異なり転覆をしない造りで、高い安全性を備えています。さらに、座ったまま片手でも操作できるシンプルで合理的な操船システムを特徴としています。これにより、障がいの有無や程度、体力、年齢、性別に関わらず、誰もが同じ条件で海へ漕ぎ出すことが可能です。
このヨット自体が、DEIにおける「ダイバーシティ(多様性)」を受け入れるだけでなく、一人ひとりが最大限の力を発揮できるよう環境を整える「エクイティ(公平性)」を体現しています。参加者はまず、このヨットの構造自体が持つメッセージに触れることとなりました。

互いの理解を深める、水上での真剣な協働とプログラム

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集合時は小雨模様で、スタッフは屋内プログラムへの変更も視野に入れた準備を進めていました。肌寒い北風が吹く中、参加者はライフジャケットとグローブを装着し、準備万端でいざ水上へ。
水上では、障がいのあるパラセーラーの指導を受けながら、参加者は二人一組で協働作業に集中しました。風の向きを読む、セール(帆)を操る、舵を取る。最初はぎこちなかった動きも、風を受けてヨットが海面を滑り始めた瞬間、参加者からは喜びの声が上がりました。
セーリングに慣れたところで、参加者はグループに分かれ全員参加型のハンザセーリングリレー大会に臨みました。
午後は、雨天の影響もあり、室内でのプログラムに切り替わりました。クイズ形式の座学やグループ対抗のジャスチャー伝言ゲーム、ロープワークの基本である「もやい結び」を競うゲームなど、多彩な企画が実施されました。
これらのプログラムを通じて、参加者はDEIの基本的な考え方をより深く理解し、実践的な学びを得ることができました。

参加者が得た気づき

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海の上では、役職や経験といった組織内の立場は関係ありませんでした。隣のメンバーが何を考え、何をしようとしているかを確認し合うことなしに、ヨットはスムーズに進みません。ここでは、誰もが対等なセーラー(船員)でした。
参加者が感じたのは、誰かに特別な配慮をするという意識ではなく、ヨットという「公平なツール」を通じて、皆が同じ目標に向かう一体感でした。これこそがインクルージョンの本質だと、多くの参加者が確信しました。
操作はシンプルですが、わずかな風の変化で順位が変わる面白さがあります。同時に、安全性が確保されているからこそ、思い切りチャレンジできるという学びも得られました。本体験会は、座学では得られない「体感」を通じたDEI理解を深める場となりました。体験後の参加者アンケートからは、単なるレジャーに留まらない、DEIの本質に関する多くの気づきが寄せられました。

参加者の声

「ヨットの操縦を丁寧にご指導いただきました。障がい者であることをとても感じさせないインクルーシブな関係構築ができたと思います。」
「ヨットの操作や、縄の結び方など、自分の体験と相手のやり方を比較して意識することができた点がよかったです。また、雨のため座学があった点も、結果的には会話する機会が増えてよかったのではないかと考えています。」
「一人ひとりの個性なのだと考え、普通に接すること(困っていれば声をかける、無理に声をかけようとする必要がない)の大切さが分かりました。また、車いす利用者の方へは慣れない場では困っているのではないかという視点での声掛けが必要であること、視覚障がい者が白杖を頭上に掲げるのは『助けてほしい』というSOSの合図であることなどを学び、接し方について過剰に考える必要がないことが分かってよかったです。」
「午後の講義もあったおかげで、障がい者が普段どういう点に困っているかを具体的に知ることができました。相手の立場で意識すること、困っていそうな人がいたら積極的に声掛けをすることが、インクルーシブの観点では重要であることを理解し、意識が高まりました。」

組織の未来へ繋ぐDEI推進

本体験会は、DEI推進施策の一環であり、座学と体験を組み合わせることで、参加者の意識変革と行動変容のきっかけとすることを目指しました。この日に得られた「互いの違いを認め合い、対等な立場で挑戦し、共に進む一体感」は、参加者にとって貴重な学習体験となりました。障がいの有無にかかわらず、すべての人々がインクルーシブな関係を築いていくこと。それは、B-EN-Gが今後目指すDEIの本質であり、組織全体の成長につながる重要な機会となりました。

B-EN-Gは、DEIを組織の価値創造を支える重要な柱として位置づけています。社員一人ひとりが心理的安全性を感じられる職場環境の構築に向け、継続的に施策を推進しています。
全社員が人権教育やコンプライアンス研修などを受講し、無意識の偏見や差別のない職場づくりに取り組むとともに、仕事と育児・介護・治療の両立支援制度の充実、女性活躍推進、多様な働き方の選択肢拡大など、すべての社員が自分らしく能力を発揮できる環境整備を進めています。
今後もB-EN-Gは、社員一人ひとりの自発的な参加と学習を通じて、「新たな価値創造を通じて社会に貢献する」というグループ理念の実現に向け、引き続きDEI の推進に力を注いでまいります。

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