※「育業」とは東京都の育児休業の愛称です。本記事ではこちらの表現に統一させていただいております。
B-EN-Gでは、性別を問わず社員が育児と仕事を両立できるよう、育児休業制度の活用を推進しています。
今回は、実際に育業し、子育て中の男性社員3名に子育ての実態、仕事との両立についてお話しいただきました。
<参加者>
プロダクト事業本部 町田さん(写真左)
4歳の娘の父。2020年8月の出産時に4ヶ月の育業を取得。mcframeの導入支援やパートナー支援、動画制作などを担当。妻も同じIT業界で働く共働き家庭。
ソリューション事業本部 藤本さん(写真中央)
小学6年生の長男と2歳半の次男の2児の父。上の子の時は育業を取得せず、第二子誕生時に2ヶ月の育業を取得。IoT導入と保守を担当。
プロダクト事業本部 西村さん(写真右)
3歳の息子の父。2021年5月の出産時に5ヶ月の育業を取得。mcframeシリーズのSaaS版「mcframe X」の製品企画を担当。2週間に1回程度、息子とプールに通う。
※所属部門・お子様の年齢は取材当時のものです
それぞれの育業経験談
計画的な準備と保育園対策(西村さん)
西村さんは2021年5月に子供が生まれた際に、5ヶ月間、育業をしました。「育業については半年ほど前から部長に伝えました。参加していたプロジェクトの終了まであと2ヶ月というタイミングでしたが、自身の担当業務を同僚へ引き継いでから育業に入ることができました。保育園の空き状況や、育業に伴う家計への影響を踏まえて、家族と相談し10月に復職しようと決めました。」と語ります。
また、西村さんは復職後の保育園への入園も想定して、引っ越しをしたといいます。「子供を保育園に預けないと復職が難しいので、育業中に待機児童が最も少ない自治体を調べて引っ越しました。毎月の待機児童数の空き状況を確認しながら、子供には生後4ヶ月半で保育園に入園してもらいました。最初の保育園は自宅からバスで30分ほどの距離でしたが、翌年4月には自宅から近めの保育園に転園できたので、復職直後より時間に少し余裕が持てるようになりました。」
育業から復職後、西村さんはmcframe Xの製品企画チームに配属となり、子供の予定や急な体調不良にも柔軟に対応しながら働いています。
スムーズな引き継ぎと職場復帰(町田さん)
町田さんは2020年8月に子供が生まれた際、4ヶ月間、育業をしました。当時は大規模なプロジェクトに参加していました。同じチームに3~4人のメンバーがいたことで、仕事を分けて引継げたことが育業取得できた要因として大きかったといいます。
「子供が生まれることが分かった時点で部長に育業の希望を伝えたところ、快く受け入れていただきました。」と町田さんは振り返ります。
育業中について、町田さんは「最初の2ヶ月間が特に大変でした。夜泣きもありますし、妻も十分に動ける状態ではなかったので、かなりきつかったです。ただ、後半の2ヶ月間は自分も慣れてきて、育児を楽しめるようになりました。」と語ります。翌年1月に職場復帰した際は、思ったよりスムーズに戻れたといいます。その一方で、保育園入園後は想定外だった点もありました。「保育園に入れた後の大変さはあまりイメージできていませんでした。自宅から5分位の保育園とはいえ、準備なども含めた毎日の送迎にかかる負担や、子供がここまで頻繁に体調を崩すとは思いませんでした。月の半分くらいは早めのお迎えや、急遽在宅勤務に変更して…といった対応が必要でしたね。」
10年で変化した育業に対する認知の高まり(藤本さん)
藤本さんは、他の2人とは少し異なり、第一子が生まれた時は10年以上前でした。当時は、社会的に「男性も育業する」という認識が薄く、育業しなかったといいます。そのため、出産当日のみ休暇(※1)を取得し、翌日から通常勤務をしていました。その後、2人目が生まれた際は周囲が育業していることもあり、2ヶ月間、育業をしました。上司には3ヶ月前に育業の希望を伝え、快く了承してもらったといいます。
「私は、第一子誕生の時は、入社3年目で忙しいプロジェクトに参加していたこともあり、育児のほとんどを妻に任せていました。そこから10年ほど経過した第二子出産の時には、社内でも育業や制度について認知が高まっていて、周りのメンバーも取得していること知りました。実際に育業してみて、育児の大変さを初めて実感しました。特に最初の2ヶ月間は想像以上に大変でした。私は2か月間でしたが、西村さん、町田さんのように、もう少し長い期間でも良かったかな?と思っています。」
※B-EN-Gでは配偶者の出産に際し、
育業のタイミングについて
三者とも、キャリアと育業のタイミングについても、それぞれ異なる視点から語られました。
西村さんは2009年入社で10年以上キャリアを重ねた35歳の時に育業しました。「業務のペース配分を自分でコントロールできる立場になっていたこともあり、自分にとってちょうど良いタイミングで育業ができたと感じています。他のメンバーへ引き継ぐ仕事の依頼や、担当してもらった仕事をレビューする体制で進められるスキルセットや経験があったため、比較的スムーズに育業に入ることができました。」
一方、町田さんは入社4年目での育業でした。「早めに取得して良かったと思っています。当時はまだ責任の大きい仕事を任されていなかったので、上司や他のメンバーに託せる部分が多かったです。育児というのは誰にとっても初めての経験ですから、いつ取得しても何らかの壁にぶつかることはあると思います。その都度乗り越えていく必要があるのかなと。2人目が生まれたら、その経験を活かしてもう少しうまく対応できるのではないかと思っています。」
藤本さんは第一子の誕生が3年目(育業なし)、第二子は12年目でした。生まれたタイミングによる違いとして体力面を挙げていました。「キャリアとは別の視点になりますが、明確に違うと感じたのは体力面ですね。1人目の時は若かったので、2時間抱っこして寝かしつけることもできていました。でも、2人目の時は、正直なところ体力的にかなり厳しく、長時間の抱っこは難しかったです。若い時は仕事でも体力でカバーできる部分がありましたが、年齢を重ねるとそうはいきません。仕事も育児も体が資本です。いつ取得するにしても、体力的にカバーできるから…と無理矢理両立しようとせず、エネルギーを育業に集中させる方がいいのではと思います。」
B-EN-Gにおける育業の推進
近年、B-EN-Gの男性社員育業も着実に増加しており、2024年度は、育業対象の男性社員のうち約90%が育業しています。その期間は2ヶ月から6ヶ月程度(平均:83日)が中心ですが、より長期の育業を希望する社員に対しても柔軟に対応しています。B-EN-Gは、育業や復帰後のワークライフバランス支援は、子育てと仕事の両立を実現するための重要な制度であり、社員一人ひとりのライフステージに応じた働き方を支援する基盤と考えています。そのため、育業からスムーズに職場復帰できるよう、キャリアステージや家庭の状況に応じて、復帰後の働き方もテレワーク制度や短時間勤務制度、残業免除勤務などの選択肢を用意し、育児と仕事を両立しながらキャリアを継続できる体制を構築しています(※2)。
育業は、子育てという人生の重要な時期に家族と向き合い、人として成長する貴重な機会です。B-EN-Gは今後も、すべての社員が安心して育業し、仕事と家庭を両立できる職場環境の実現に取り組んでまいります。
次回は、職場復帰後の働き方や、仕事と育児の両立についてさらに詳しくお伝えします。ぜひご覧ください。
※2 B-EN-Gのワークライフバランス制度は、育児のみに限らず、介護や病気、その他の一時的な事情により働き方を変える必要がある場合に、通常の勤務形態以外の働き方から自分に合った勤務形態を選べます。


