声と信頼でゴールを目指す!「見えない」からこそ見えたDEIの本質:ブラインドサッカー体験会レポート

2026.02.12

イベント
#サステナビリティ

B-EN-G東京オフィスで、パラスポーツを通じた組織のDEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)理解促進を目的とした「ブラインドサッカー®体験会」が開催されました。

当日は様々な部署から13名のメンバーが集まり、ブラインドサッカー選手の寺西一さんや元Fリーガーの岡村康平さんといったプロフェッショナルを講師に迎え、熱気溢れるワークショップとなりました。

◆講師プロフィール◆
岡村 康平(おかむら・こうへい)氏
NPO法人日本ブラインドサッカー協会

blind_02.png学生時代にサッカーに夢中になる。大学卒業後はプロフットサル選手のキャリアを選択。2014年にFリーグ(日本フットサルリーグ)デビューを果たし、2016年にフットサル日本代表候補に選出される。2023年3月に行われた第28回全日本フットサル選手権大会で優勝。引退後は日本ブラインドサッカー協会(株式会社Criacaoにも所属)に所属し、研修講師として活動をスタートする。現在では研修講師だけでなく、日本ブラインドサッカー協会での既存営業も担当。

◆講師プロフィール◆
寺西 一(てらにし・はじめ)氏
NPO法人日本ブラインドサッカー協会

blind_03.png網膜の病気により5歳ごろから視力が低下し、中2で全盲になる。中学生の頃、盲学校の寄宿舎の指導員に誘われてブラインドサッカーを始め、16歳で東日本リーグのピッチに立つ。2010年から2021年まで日本代表選手としてさまざまな大会で活躍(東京2020パラリンピック、IBSA世界選手権(2010)、IBSAブラインドサッカーワールドグランプリ (2018 2019 2021)、IBSAブラインドサッカーアジア選手権(2017-2019) に出場)。2019年からパペレシアル品川(現在の品川CCパペレシアル)に所属し選手として活躍。現在は選手としての活動に加え、日本ブラインドサッカー協会で研修講師や人事総務業務も担当。

視覚を閉ざして体感する「情報の伝え方」と「信頼」

体験会の核となったのは、アイマスクで視覚を遮断した状態でのワークショップです。「声」だけを頼りに指定されたお題に対して集まり、集まった人数を確認するゲームや、アイマスクをしていない人がアイマスクをしたチームメンバーへ声でゴール位置を伝え、正確にゴールへボールを蹴ることを導くゲーム等、難しさを感じつつ、楽しんで取り組めるワークショップで大いに盛り上がりました。
日頃、目配せや身振り手振りといった視覚情報に依存しているコミュニケーションが、言葉だけになるといかに難しいかを痛感する場となりました。
参加者からは、「自分にとっては右でも、ガイドする相手にとっては逆になる。どのような声掛けが有効なのかを考えるきっかけになった」といった声が上がり、相手の立場に立った具体的な指示を出す「認識の共有」の重要性を身をもって体験しました。

防御態勢 安全のために両腕で防御態勢をとり、拍手の鳴る方へ恐る恐る一歩一歩進みます 人数カウント 視覚を遮断した状態で指定のお題に対して集まり人数カウント。チームによって確認方法が様々で面白い!

ボールにタッチする様子 ブラインドサッカー用の音が鳴るボールに向かってタッチ!たくさんタッチできたコミュニケーション力の高いチームはどっち? ボールを蹴る様子 まずは、見えない状態でボールの上に足を置くだけで一苦労。正確にボールを蹴ってポールに当てられたらすごい!!

プロの言葉から学ぶ「社会の配慮」と「個性の尊重」

ワークショップ後の懇親会では、寺西選手から見えないことによる日常生活の中でのアクシデントや苦労、公共サービスの不便さについての具体的なエピソードが語られました。これらの話を通じて、参加者は社会における配慮の現状を「自分事」として捉え直す貴重な機会を得ました。
また、「障がいのある方に対しても過剰に構える必要はなく、一人の個性として普通に接すればよい」という気づきも、多くの参加者の心に残ったようです。

体験を通じて得た深い気づき

体験会後のアンケートでは、単なるスポーツ体験に留まらない、業務や日常に直結する学びの声が多く寄せられました。
・「認識の共有」の実感: 相手の立場や状況を考えたコミュニケーションの重要性を学んだ。
・信頼関係の構築: チームで試行錯誤を繰り返すなかで、目に見えない絆が深まるのを体験できた。
・DEIへの寄り添い: 視覚障がいのある方の気持ちに少しでも寄り添えるようになり、社会の不自由さに気づくことができた。

体験風景1 体験風景2

組織の未来へ繋ぐ「DEIの輪」

今回の体験会は参加者の満足度が非常に高く(非常に満足 78.6%、満足 21.4%)、多くの参加者が「また参加したい」「有意義な時間だった」と回答しています。
寺西選手や岡村さんのようなプロフェッショナルから、DEIの観点だけでなく「プロの技術や姿勢」を直接学ぶという側面も、参加者の関心を高める大きな要因となりました。
この体験会で培われた「互いを配慮し、声を掛け合う文化」を、少しずつ周りに広めていくことが、DEIの輪を広げる一歩になるのではないかと感じました。
B-EN-Gでは、今後も「DEIの輪」を広げていく活動を推進していきます。

関連記事