事例

株式会社ニコン様

輸出入業務処理の迅速化を実現 貿易帳票システム構築事例

株式会社ニコン様

課題

貿易業務にかかわる多様な手続き、各国ごとに異なる法規制・必要書類変更への対応、商品サイクル短縮ニーズに伴うサービスレベル向上

導入製品・ソリューション

Webシステム構築基盤「intra-mart」

プロジェクトの背景

国をまたぐ貿易には、各種手続き、各国の法対応など帳票を伴う業務が煩雑である。加えて、ニコンでは、海外での売り上げが85%以上であり、商品サイクルも速いため、今後、消費者のさらなる要求に応えるため、貿易業務でも今以上のサービスレベルを提供する必要があった。また、新規の輸出国への対応や、既存輸出国でのチェック項目・必要書類の変更などにも迅速に応えなければならないため、柔軟に変化に対応できる業務のシステム基盤として「intra-mart」を選定した。

ニコングループの製造部門等では、これまでにライセンスコスト、システムの柔軟性、Javaベースの容易な開発とオープン性といったポイントを評価して「intra-mart」を採用していた。特に新システムと外部連携を行う予定のSAPをはじめ、各種アプリケーションとの相性も高いと評価を得ている。

システムの概要

貿易帳票システム「IDES(International Documents Enhanced System)」の概要は下図の通り。

case18_IDES_120524.png

導入の効果

構築した「IDES」では、国内外の複数の拠点や多くの協業パートナーとの連携、言語や習慣を超えて国をまたがる複雑な処理、コンプライアンスに則ったドキュメント管理など、輸出業務特有の業務を効率化し、トータルコストの削減に大きく寄与している。

導入効果

(1)業務のスピードアップ

IDESによるインボイス作成の自動化で、インボイス1件あたり約30%(1日あたり600分)の時間短縮が可能になった。

(2)トータルで大幅なコスト削減

「intra-mart」を基盤としたため、低コストのシステム構築が可能となったほか、保守費用が削減されるなど、システムとして大きな費用削減が得られている。また、業務の時間短縮、紙の帳票やその発行、長期保管に関して、年間で数百万円ものコスト削減が実現している。

(3)頻発するイレギュラーへの迅速な対応

貿易業務の性質上、ルールを変更しての急ぎのイレギュラー処理なども多いが、これらに速やかに対応できる。

お客様の「intra-mart」へのシステム開発評価

(1)スクリプト開発による目に見える完成イメージとスピード開発

「intra-mart」のスクリプト開発により、Java と比較して短期間での構築が実現した。開発時に特に重宝したのがモックアップによる画面の確認機能であり、開発中の画面をユーザに開示してフィードバックを取り入れながら作業を進めるのに役に立った。実際にこれからシステムを使うことになるユーザとの議論により、現場で活きるシステム像が明確になった。また、運用開始後のシステムの変更についても、 スクリプト開発のため速やかに行える。

(2)プログラミングなしでの画面・レポート生成

プログラミングすることなく、設定のみで既存のデータベースから参照画面やレポートを自動生成する開発ツール「ViewCreator」が、運用開始後に大きく活躍しており、イレギュラー対応や蓄積されたデータを活用した統計資料の作成にも利用されている。

※記事内における組織名、役職、数値データなどは取材時のものです。閲覧される時点では変更されている可能性があります。ご了承ください。

関連ソリューション

今回の事例で活用したソリューションです。ソリューションの特徴や、関連する事例をご紹介しています。

関連事例